【インテリジェンス】無能財務官僚にはシムシティーを必修に!【提言】

2014/11/18 10:23
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 歴史的に見れば、国債とは戦費の捻出に他ならない。その点は20世紀以降も何ら変わりがない。現在の日本では、高齢化と人口の減少による税収の不足、そして福祉を負担するための財源の枯渇という観点からしか国債が考察されていない。しかし、本来は国家の安全保障と国債は密接に結びついているのだ。

 国債をいかに管理するかこそが国家の命運を決定すると言っても過言ではない。しかるに、現在の日本の財務官僚はプライマリーバランスのことしか念頭にない。プライマリーバランスを黒字にしても、国家が滅んではどうしようもないということがわからないのである。
 
 そんな<頭の悪い官僚達には再教育のためにシム・シティーをさせる必要があるだろう。上手に出来た官僚が次官になるのだ>。
 
 こんな冗談がまじめな提言に聞こえるほど現在の現状は酷いのである。これは財務省という組織のカルチャーの問題だろう。こんなに頭が悪いならば、民間からスポイルシステムで財務省の幹部を採用してはどうか。現在のままでは、財務省が日本を滅ぼしてしまう。
 
現在の財務省の問題は何か。それは

安全保障に関する知識も関心も欠けたままひたすら帳面上の数字だけを追求する点にある。
 
 一言で言えば、国債を巧みに管理して国家を存続させるという戦略性が皆無なのだ。彼らの動機は「借金があるので、それを穴埋めしたい」というだけなのである。頭の中は小学生並みだ。どのようにして穴埋めすれば国益にかなうのかといった発想は彼らからは絶対に生まれないのだ。他の官庁がましとは言わないが、それでも、自分たちのアイデアが国益を損なっていると言うことの自覚のない官僚達はすぐにでも職を辞してほしいものだ。
 
 安全保障がカギなのである。そもそもアベノミクスの起源であるレーガノミクスではどのような政策がとられていたのだろうか。カーター政権の後には、イラン革命の混乱と弱体化したアメリカ経済しか残っていなかった。それに対して後を継いだ<レーガン大統領は、アメリカ経済の再生と競争力回復を目的として大規模減税を実施したのである。それと同時に「強いアメリカ」を再現するために軍事予算も大幅に増加させたのである>。
 
 弱体化していた当時のアメリカ経済からすれば、いささか野心的に過ぎる政策であったかも知れない。レーガノミクスの減税と支出の増大により、アメリカの財政赤字は歴史的にもまれな水準に達した。さらに、国内では貯蓄率および投資率も悪化した。それに輪をかけて急速に対外収支も赤字になった。財政赤字と対外収支の赤字は当時双子の赤字と呼ばれ、基軸国アメリカが衰退し、パックス・アメリカ−ナもいよいよ崩壊すると見られていたのだ。
 
 しかし、それからわずか10年も経たないうちに、「冷戦構造」は崩壊した。アメリカ経済は、失われていた柔軟性、流動性、効率性を再び取り戻すことに成功した。クリントンの時代には充分に力のついたアメリカ経済にたいして緊縮財政、富裕層への増税を行うことで財政黒字を実現していたではないか。しかし、ここに到るまでに10年以上掛かっていることを無視してはいけない。
 
 そして、冷戦構造の崩壊によりアメリカが手にした「平和の配当」は計り知れないものであったことを改めて想い起こす必要があるだろう。
 
 一言で言ってレーガノミクスが成功した最大の要因はソビエト・ロシアを打倒するという目的が明確にされていた点に求められる。実は現在の日本もレーガンの時代のアメリカとよく似ているのである。実際、現在の日本と中国の関係は、いつでも実際の戦争に転化しうる事実上の冷戦状態といえるのではないか。国難の時期なのだから、さしあたっての財政規律よりも、国家の存続を重視するべきなのだ。
 
 2015年に予想されるのは、中国との戦争であり、大規模な自然災害である。あるいはその両方であろう。このような重大な時期に増税などはもってのほかである。むしろ、<レーガノミクスにならい消費税の減税(5%)するのが最も現実的なのではないか。このまま消費税を8%にとどめても、景気はさらに悪化する。重大な時期にこれで良いのだろうか>。
 
 何度でも繰り返すが、国債の管理がアルファでありオメガである。そのための国際金融関係者との協調、機動的な国債の日銀引き受けは、考慮しておかねばなるまい。それでも、プライマリーバランスよりも国家の存続が優先されねばならないのである。そんなことも理解できず、諸外国を説得も出来ず、目先の自分の出世にめざといばかりの官僚は、とても優秀とはいえない。むしろ、朝敵と言っても過言ではないのである。
 
 

2024-03-29 16:58:41

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