【インテリジェンスA】トランプ米大統領の国家安全保障戦略

2017/12/23 08:00
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はじめに
 
 2017年12月18日、トランプ米大統領は、政権ごとに米議会への提出が義務付けられている「国家安全保障戦略」を発表した。2015年にオバマ政権が「国家安全保障戦略」公表して以来のものとなる。
 
 「国家安全保障戦略」は、米国の外交安全保障政策の指針となる。トランプ政権の「国家安全保障戦略」は、極めて簡単に言ってしまうと、実はブッシュ(ジュニア)政権とオバマ政権を通じて形成・構築され、そして洗練されてきた「米国の国家安全保障戦略」の「一つの結論」といった性格のものである。
 
 ブッシュ(ジュニア)政権やオバマ政権では、修正を強いられたり、明らかにされてこなかった「米国の本音」の一部が、より明らかにされたといった性格のものが「トランプ政権の国家安全保障戦略」と考えると、わかりやすいかもしれない。
 
 
「力による平和」
 
 今回のトランプ政権の「国家安全保障戦略」では、米国の直面する「三種類の脅威」を挙げている。
(1)修正主義国家・・・ロシア、中国等
(2)ならず者国家・・・イラン、北朝鮮等
(3)国際的なテロ・武装勢力

 これらの三つの脅威に米国が対抗して米国の安全保障を獲得するために、米国は、

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