【インテリジェンスJ改めT】 「Beware the ides of March.」「第13期中国全人代」

2018/02/06 01:40
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はじめに

2018年1月2日、イアン・ブレマー氏が率いる「ユーラシア・グループ」は年頭恒例の「TOP RISKS 2018(世界の10大リスク、2018)」を発表した。
その一位に「China loves a vacuum」が挙げられた。
近年の中国の世界戦略・対外政策や積極的に国際秩序の空白を埋めようとし、パワー・バランスの間隙を衝くといった中国のビヘイビアによって生じると考えられる「不確実性=リスク」と中国の世界戦略・対外政策と国内政策を展開してゆく際に生じると考えられる「不確実性=リスク」を一位に挙げているのである。
昨年の2017年10月18日に開催された「中国共産党第十九期全国代表大会」、中国共産党第十九期全国代表大会にあわせて2017年10月15日に開催された「中国共産党第十九期中央委員会第一回全体会議(一中全会)」、2017年12月18に中国共産党中央と国務院(内閣)の共催で開催された「中央経済工作会議(18年の経済運営方針を決める)」、そして先日開催された「中国共産党第十九期中央委員会第二回全体会議(二中全会)」を見ても分かるように、習近平体制の中国の成長志向・拡大志向の積極さから「対外関係での摩擦・対立」や政策を推進してゆく上で様々な「歪み(国内の習政権に対する不満や国内情勢の不安定化)」が生じることが予測されうる。
中国という国の大きさや影響を考えれば、イアン・ブレマー氏が率いる「ユーラシア・グループ」のリスク分析・評価は極めて妥当なものと思われる。
そして、「チャイナ・リスク」、「中国の不確実性」が高まる一つの「山場」が「三月」となる。

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