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アレルギー医療革命 花粉症も食物アレルギーも治せる時代に! 単行本 – 2016/3/25
NHKスペシャル取材班
(著)
大反響の「NHKスペシャル」を書籍化!
これまでアレルギーの”常識”とされてきた数々の情報。
「一度発症した花粉症は治らない」
「アレルギーになりたくないなら、アレルゲンをとにかく排除する」
「アレルギー予防のために、離乳食はゆっくり進める」
「卵などのアレルギー食品は赤ちゃんに食べさせないのがベター」
「妊娠中、授乳中の母親の食事が子どもをアレルギーにする」……。
これらはすべて、間違いでした!
20世紀後半から、先進国で爆発的に増加したアレルギー。
日本では国民の4人に1人が花粉症を、
赤ちゃんの10人に1人が食物アレルギーを発症しています。
アレルギーパンデミックとも言われるこの状況を打開する手はないのだろうか?
最新研究に迫ろうと始動した取材班が直面したのは、
医療の常識が根底から覆ろうとしている衝撃の事実でした。
カギを握る存在として注目されるのが、日本人研究者が発見した
新たな免疫細胞「Tレグ」です。
この細胞の働きが分かったことで、アレルギー発症メカニズムの解明が進み、
完治を目指す根治療法の研究が世界中で始まっています。
世界中の最新研究を丹念に取材し、アレルギーの予防と完治に向けた実践的な情報が詰まった一冊です。
【目次】
第1章 アレルギー患者のいないコミュニティーを追って
家畜との生活に秘密を発見
第2章 免疫の常識を大きく変えた「Tレグ」
日本人研究者が発見! 唯一の制御細胞
第3章 アレルギー予防の“常識”は間違いだらけだった!
根拠のない指針が患者を激増させたという真実
第4章 アレルギーの本当の原因に迫れ
「いつ」「どこから」入り込むかが分かれ道
第5章 アレルギーを完治させる! 驚きの最新治療法
体内の“天秤”をコントロールせよ!
これまでアレルギーの”常識”とされてきた数々の情報。
「一度発症した花粉症は治らない」
「アレルギーになりたくないなら、アレルゲンをとにかく排除する」
「アレルギー予防のために、離乳食はゆっくり進める」
「卵などのアレルギー食品は赤ちゃんに食べさせないのがベター」
「妊娠中、授乳中の母親の食事が子どもをアレルギーにする」……。
これらはすべて、間違いでした!
20世紀後半から、先進国で爆発的に増加したアレルギー。
日本では国民の4人に1人が花粉症を、
赤ちゃんの10人に1人が食物アレルギーを発症しています。
アレルギーパンデミックとも言われるこの状況を打開する手はないのだろうか?
最新研究に迫ろうと始動した取材班が直面したのは、
医療の常識が根底から覆ろうとしている衝撃の事実でした。
カギを握る存在として注目されるのが、日本人研究者が発見した
新たな免疫細胞「Tレグ」です。
この細胞の働きが分かったことで、アレルギー発症メカニズムの解明が進み、
完治を目指す根治療法の研究が世界中で始まっています。
世界中の最新研究を丹念に取材し、アレルギーの予防と完治に向けた実践的な情報が詰まった一冊です。
【目次】
第1章 アレルギー患者のいないコミュニティーを追って
家畜との生活に秘密を発見
第2章 免疫の常識を大きく変えた「Tレグ」
日本人研究者が発見! 唯一の制御細胞
第3章 アレルギー予防の“常識”は間違いだらけだった!
根拠のない指針が患者を激増させたという真実
第4章 アレルギーの本当の原因に迫れ
「いつ」「どこから」入り込むかが分かれ道
第5章 アレルギーを完治させる! 驚きの最新治療法
体内の“天秤”をコントロールせよ!
- 本の長さ219ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/3/25
- 寸法13.3 x 1.6 x 18.8 cm
- ISBN-104163904301
- ISBN-13978-4163904306
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/3/25)
- 発売日 : 2016/3/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 219ページ
- ISBN-10 : 4163904301
- ISBN-13 : 978-4163904306
- 寸法 : 13.3 x 1.6 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 315,443位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 69位アレルギー
- - 465位赤ちゃんのいる暮らし
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
驚くべきことが書いてあります。アレルギーの正体に迫る、困っておられる方は必読の一冊
2020年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最新の情報を知りたく購入。しっかりとした最新データと分かりやすい文章でかかれています。
2016年5月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
衝撃的な話でした。
口から先に摂ると、アレルギーにならず、
皮膚から先に摂ると、アレルギーになる。
勉強になりました。
口から先に摂ると、アレルギーにならず、
皮膚から先に摂ると、アレルギーになる。
勉強になりました。
2018年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数十年前に漫画ホットマンを読み、添加物やアレルギーに関心をもちました。(ちょいと過剰過ぎだとおもいますが)
寄生虫博士の本や、免疫系の本を読み漁りましたが、ついに扉が開いた感じをうけました。
家畜を飼ってる家庭にはアレルギーが少ないのはなぜか?
数年前まで医師の指導で、妊婦さんが食べてはいけないといわれてたのが逆効果?
必読です
寄生虫博士の本や、免疫系の本を読み漁りましたが、ついに扉が開いた感じをうけました。
家畜を飼ってる家庭にはアレルギーが少ないのはなぜか?
数年前まで医師の指導で、妊婦さんが食べてはいけないといわれてたのが逆効果?
必読です
2016年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、NHKスペシャルで放送されたものを本に起こしたもののようで、構成はテレビ番組のような感じであります。
ですので、学術書のような硬い文章や論理構成を期待する方にはあまりいい感じはしないと思います。
逆にいえば、とても親しみがあって、分かりやすい構成ともいえると思います。
内容的には、Tレグという新しい発見を軸にしながら、アレルギー治療に光明が射してきたというお話しで、
とてもシンプルなお話しで分かりやすいです。
ただし、まだまだ研究は始まったばかりというところで、本書を読んでもはっきりとした解決策はありません。
本書の帯を見ると、あたかも本書の中にアレルギー対策がばっちり載っているような印象を受けますが、
そんなことはありませんので、そのあたりを期待している方には拍子抜けになるので注意して下さい。
(生活の改善になるヒントは散見されていると思いますが、まだ推測、仮説の段階のものが多いです)
個人的には、本書を読んで、「アレルギーってけっこう難しい課題なんだなぁ」という軽い印象で終わりました。
番組の内容をなぞるだけではなく、もう少し本にした段階での新しい知見を加えるなど、内容を掘り下げて欲しかった気もします。
また、本書に書かれている研究がその後どうなったか、その後の報告も今後発表して欲しいと思います。
あと、蛇足ながら気になったのは、花粉症対策のお米は、明らかに遺伝子組み換え作物だと思うのですが、「遺伝子組み換え」という言葉を使わず、別の言葉で濁しているところが、なんだかやっぱりNHKなのかなぁなんて思いました。
個人的には、自分の仕事へのヒントになったので、とても有意義な本だと思ったので、当初は☆4つくらいの価値はあるかと思いました。
しかし、タイトルの『アレルギー医療革命』というのも、ちょっと大袈裟すぎで、誤解したり、過大な期待を寄せる人も多いのではないかなとか・・・。
そんなことをいろいろ検討してみると、全体的には☆3つくらいだったでしょうか。
ですので、学術書のような硬い文章や論理構成を期待する方にはあまりいい感じはしないと思います。
逆にいえば、とても親しみがあって、分かりやすい構成ともいえると思います。
内容的には、Tレグという新しい発見を軸にしながら、アレルギー治療に光明が射してきたというお話しで、
とてもシンプルなお話しで分かりやすいです。
ただし、まだまだ研究は始まったばかりというところで、本書を読んでもはっきりとした解決策はありません。
本書の帯を見ると、あたかも本書の中にアレルギー対策がばっちり載っているような印象を受けますが、
そんなことはありませんので、そのあたりを期待している方には拍子抜けになるので注意して下さい。
(生活の改善になるヒントは散見されていると思いますが、まだ推測、仮説の段階のものが多いです)
個人的には、本書を読んで、「アレルギーってけっこう難しい課題なんだなぁ」という軽い印象で終わりました。
番組の内容をなぞるだけではなく、もう少し本にした段階での新しい知見を加えるなど、内容を掘り下げて欲しかった気もします。
また、本書に書かれている研究がその後どうなったか、その後の報告も今後発表して欲しいと思います。
あと、蛇足ながら気になったのは、花粉症対策のお米は、明らかに遺伝子組み換え作物だと思うのですが、「遺伝子組み換え」という言葉を使わず、別の言葉で濁しているところが、なんだかやっぱりNHKなのかなぁなんて思いました。
個人的には、自分の仕事へのヒントになったので、とても有意義な本だと思ったので、当初は☆4つくらいの価値はあるかと思いました。
しかし、タイトルの『アレルギー医療革命』というのも、ちょっと大袈裟すぎで、誤解したり、過大な期待を寄せる人も多いのではないかなとか・・・。
そんなことをいろいろ検討してみると、全体的には☆3つくらいだったでしょうか。
2016年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一番印象に残っているのは、「食べ物はすべて異物、なのにアレルギーを発しないものもある。」ということ。
そういえばそうだな、と。
じゃ、アレルギーを起こすものと、そうじゃないものの違いはなにか?
自分には、かなり納得できる内容でした。非常に簡易に説明されていますし、希望も持てるものでした。
自分事ですが、今年はじめて抗生物質によるアレルギーを経験しました。
それまで、花粉症も、食物アレルギーもゼロ、アレルギーの人を見ても「可哀想に、、」とは思っても、心のどこかで「育て方が悪いんじゃない?」「遺伝じゃしょうがないね。」くらいに思っていました。
しかし、都市伝説的に、「歳を取ると花粉症になる。器みたいのがあって、それがいっぱいになると花粉症を発症する。」みたいなことが周りで囁かれ、不安になりながらも「じゃ、その器みたいなものの大きさはどうやって決まるのか?」と疑っていました。
自分ではよく理解できたつもりでも、本の内容を花粉症の人に話しても、なかなか信じてもらえませんでした。
ある意味、知識も異物と同じく、「口から得るなら身につき、外から与えられると抵抗(アレルギー)する。」のかもしれませんね。
そういえばそうだな、と。
じゃ、アレルギーを起こすものと、そうじゃないものの違いはなにか?
自分には、かなり納得できる内容でした。非常に簡易に説明されていますし、希望も持てるものでした。
自分事ですが、今年はじめて抗生物質によるアレルギーを経験しました。
それまで、花粉症も、食物アレルギーもゼロ、アレルギーの人を見ても「可哀想に、、」とは思っても、心のどこかで「育て方が悪いんじゃない?」「遺伝じゃしょうがないね。」くらいに思っていました。
しかし、都市伝説的に、「歳を取ると花粉症になる。器みたいのがあって、それがいっぱいになると花粉症を発症する。」みたいなことが周りで囁かれ、不安になりながらも「じゃ、その器みたいなものの大きさはどうやって決まるのか?」と疑っていました。
自分ではよく理解できたつもりでも、本の内容を花粉症の人に話しても、なかなか信じてもらえませんでした。
ある意味、知識も異物と同じく、「口から得るなら身につき、外から与えられると抵抗(アレルギー)する。」のかもしれませんね。
2016年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は今、三ヶ月の子供がいる母親です。
アレルギーにならない子にしようと、色々本を読んだり、話を聞いたり、ネットで調べたりしてきました。
そして、粉ミルクをアレルギー除去したものを与え、自分もアレルギー食品を食べないで母乳を与えておりました。
離乳食も、六ヶ月過ぎてからでいいかなと思っておりました。
しかし、この本を読んで、子供に対してしてきたことすべてが、アレルギーを引き起こす要因なんだと知り驚愕しております。
この本に出会えて、本当に良かったと思います。
早く論文が発表され、母親達が一日でも早く実践し、アレルギーのない子供達が世の中に増える事をただただ願います。
アレルギーにならない子にしようと、色々本を読んだり、話を聞いたり、ネットで調べたりしてきました。
そして、粉ミルクをアレルギー除去したものを与え、自分もアレルギー食品を食べないで母乳を与えておりました。
離乳食も、六ヶ月過ぎてからでいいかなと思っておりました。
しかし、この本を読んで、子供に対してしてきたことすべてが、アレルギーを引き起こす要因なんだと知り驚愕しております。
この本に出会えて、本当に良かったと思います。
早く論文が発表され、母親達が一日でも早く実践し、アレルギーのない子供達が世の中に増える事をただただ願います。
2016年9月7日に日本でレビュー済み
本書はアレルギーに関する最新の知見をまとめたもので、2015年4月に放送されたNHKスペシャル「新アレルギー治療」を元に、同番組の取材班が執筆したものです。
冒頭で、先進国で爆発的に増加しているアレルギー疾患の現状を説明しています。
アレルギーは免疫細胞の過剰反応とされていますが、その原因についてはこれまでよくわかっていませんでした。
日本では花粉症や食物アレルギーが一般的ですが、欧米でも深刻で、重症の児童はアナフィラキシーショックによる死の危険を回避するために、特効薬のエピネフリン(アドレナリン)という副腎髄質ホルモンを携帯しています。
その原因究明を目指して取材活動は世界に向けて出発しました。
初めに訪れたのが米国に住むアーミッシュたちのコミュニティです。
彼らは200年前のドイツ移民たちで、宗教上の理由から当時のままの自給自足の暮らしを続けています。
庭で自家製の野菜を育て、家畜を飼う彼らには、ほとんどアレルギー疾患がありませんでした。
その理由は家畜との濃密な触れ合いがあり、熱殺菌されない生乳を飲むなどして、多くの細菌と体内で共生しているからだと推測されていました。
細菌が増えるとなぜアレルギーが起こらないのか?
その鍵となるのが日本人研究者が発見した制御性T細胞(Regulatory T cell)、通称「Tレグ」です。
これは免疫機構を司るT細胞の一種で、免疫機構を抑制する機能を持っています。
先のアーミッシュのように数多くの細菌と触れ合うことで、Tレグは大量に生み出され、無害な細胞に過剰に反応しなくても良いことを免疫細胞が学んでいくのです。
このことは田舎暮らしがアレルギーに良いという「衛生仮説」を証明する有力な根拠となる考え方です。
そうなると今まで信じられてきた「アレルゲンとの接触を避けること」が本当に予防効果があるのか?という疑問が生まれます。
結論から言うとこの予防策には実は科学的な根拠がなく、意味はありませんでした。
それどころか幼少期にアレルゲンと触れ合わないことでTレグが生まれず、むしろ症状を悪化させることになります。
またTレグの生成はアレルゲンと「どこで」接触するかによって大きな違いが生じることがわかりました。
たとえば皮膚は外敵に晒されているため、この近くの免疫細胞は常に臨戦態勢にあります。
そのため皮膚で花粉などに接触すると、無害なものであってもTレグは作られにくく、免疫が過剰に働きやすくなります。
一方で、口や胃腸などの消化管では食物を摂取する関係上、免疫細胞の活動は緩やかで、舌下や腸管の粘膜経由で吸収された物質にはTレグが生まれて免疫抑制が働きやすくなります。
以上のことから、著者らは、食物としてアレルゲン(抗原)を少量ずつ吸収させてTレグ細胞を増やすこと、あるいは細菌との接触を増やすために田舎暮らしをすること、などがアレルギー治療に有効であるとしていました。
この研究は現在進行形で進んでいて、今後もよりよい方法が発見される可能性もありますが、これまで難治で対症療法でステロイドや抗ヒスタミン薬を使うしかなかった中で、根治の可能性を示した画期的な方法だと思います。
謎に1つ1つ迫っていく様はおもしろく、まるで物語の謎解きのようで、読み応えがありました。
冒頭で、先進国で爆発的に増加しているアレルギー疾患の現状を説明しています。
アレルギーは免疫細胞の過剰反応とされていますが、その原因についてはこれまでよくわかっていませんでした。
日本では花粉症や食物アレルギーが一般的ですが、欧米でも深刻で、重症の児童はアナフィラキシーショックによる死の危険を回避するために、特効薬のエピネフリン(アドレナリン)という副腎髄質ホルモンを携帯しています。
その原因究明を目指して取材活動は世界に向けて出発しました。
初めに訪れたのが米国に住むアーミッシュたちのコミュニティです。
彼らは200年前のドイツ移民たちで、宗教上の理由から当時のままの自給自足の暮らしを続けています。
庭で自家製の野菜を育て、家畜を飼う彼らには、ほとんどアレルギー疾患がありませんでした。
その理由は家畜との濃密な触れ合いがあり、熱殺菌されない生乳を飲むなどして、多くの細菌と体内で共生しているからだと推測されていました。
細菌が増えるとなぜアレルギーが起こらないのか?
その鍵となるのが日本人研究者が発見した制御性T細胞(Regulatory T cell)、通称「Tレグ」です。
これは免疫機構を司るT細胞の一種で、免疫機構を抑制する機能を持っています。
先のアーミッシュのように数多くの細菌と触れ合うことで、Tレグは大量に生み出され、無害な細胞に過剰に反応しなくても良いことを免疫細胞が学んでいくのです。
このことは田舎暮らしがアレルギーに良いという「衛生仮説」を証明する有力な根拠となる考え方です。
そうなると今まで信じられてきた「アレルゲンとの接触を避けること」が本当に予防効果があるのか?という疑問が生まれます。
結論から言うとこの予防策には実は科学的な根拠がなく、意味はありませんでした。
それどころか幼少期にアレルゲンと触れ合わないことでTレグが生まれず、むしろ症状を悪化させることになります。
またTレグの生成はアレルゲンと「どこで」接触するかによって大きな違いが生じることがわかりました。
たとえば皮膚は外敵に晒されているため、この近くの免疫細胞は常に臨戦態勢にあります。
そのため皮膚で花粉などに接触すると、無害なものであってもTレグは作られにくく、免疫が過剰に働きやすくなります。
一方で、口や胃腸などの消化管では食物を摂取する関係上、免疫細胞の活動は緩やかで、舌下や腸管の粘膜経由で吸収された物質にはTレグが生まれて免疫抑制が働きやすくなります。
以上のことから、著者らは、食物としてアレルゲン(抗原)を少量ずつ吸収させてTレグ細胞を増やすこと、あるいは細菌との接触を増やすために田舎暮らしをすること、などがアレルギー治療に有効であるとしていました。
この研究は現在進行形で進んでいて、今後もよりよい方法が発見される可能性もありますが、これまで難治で対症療法でステロイドや抗ヒスタミン薬を使うしかなかった中で、根治の可能性を示した画期的な方法だと思います。
謎に1つ1つ迫っていく様はおもしろく、まるで物語の謎解きのようで、読み応えがありました。