・はじめに 2018年6月12日に開催された「米朝首脳会談」において、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長の間で、「米国と新しい関係の樹立」や「トランプ米大統領は北朝鮮に安全保障を提供し、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化に対する強固で揺るぎない意志を再確認」、「米朝が朝鮮半島における永続的かつ安定した平和体制の確立に共に取り組む」等の内容の共同声明が署名された。 当該共同声明については、具体性に欠けている点や「薄い内容」であるといった様々な議論がなされている。 だが、2018年6月12日に「米朝首脳会談」の開催が実現されたことや米朝の首脳により「共同宣言」が署名されたことによって、東アジア地域のある種の「緊張緩和・デタント」論が生じ、各国、各国の関係諸機関、各国の様々な勢力によって、「緊張緩和・デタント」論が様々な形で利用されている。このようなことは当初より予想されていたことではある。 ・防衛予算を巡る動き 「米朝首脳会談」が開催され、「共同宣言」が署名されたことにより、緊張化する一方であった北朝鮮情勢は、一旦、緊張の緩和を見ることができた。そのことにより、予想されていたとおり、在韓米軍の撤退、我が国の防衛力の抑制等の可能性に関する議論が生じ、高まりつつある。例えば予算(来年度)を巡る動きである。 2018年末までに、
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・はじめに
2018年6月12日に開催された「米朝首脳会談」において、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長の間で、「米国と新しい関係の樹立」や「トランプ米大統領は北朝鮮に安全保障を提供し、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化に対する強固で揺るぎない意志を再確認」、「米朝が朝鮮半島における永続的かつ安定した平和体制の確立に共に取り組む」等の内容の共同声明が署名された。
当該共同声明については、具体性に欠けている点や「薄い内容」であるといった様々な議論がなされている。
だが、2018年6月12日に「米朝首脳会談」の開催が実現されたことや米朝の首脳により「共同宣言」が署名されたことによって、東アジア地域のある種の「緊張緩和・デタント」論が生じ、各国、各国の関係諸機関、各国の様々な勢力によって、「緊張緩和・デタント」論が様々な形で利用されている。このようなことは当初より予想されていたことではある。
・防衛予算を巡る動き
「米朝首脳会談」が開催され、「共同宣言」が署名されたことにより、緊張化する一方であった北朝鮮情勢は、一旦、緊張の緩和を見ることができた。そのことにより、予想されていたとおり、在韓米軍の撤退、我が国の防衛力の抑制等の可能性に関する議論が生じ、高まりつつある。例えば予算(来年度)を巡る動きである。
2018年末までに、