【Tの視点】イージス艦向けの次世代レーダーの日米共同開発構想の検討開始に関する一考察

2018/07/09 05:59
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 2018年7月6日、日本経済新聞社は、日米両政府が弾道ミサイル防衛を担うイージス艦向けの次世代レーダーの日米共同開発構想の検討を開始したことを報じた。当該日米共同開発構想は、まずは共同研究への着手、試作品の完成、製品化、量産化へと5〜10年のスパンで考えられている模様である。
 
 日米共同開発構想については既に6月に開催された日米防衛当局次官級会議で触れられていた。その時点で、当該日米共同開発構想の年内の日米両政府による合意に向けて事実上の検討が開始されていると思われる。(本文に記すが、北朝鮮は情勢を読み違えたようだ。)
 
 今回の日本経済新聞の報道は、「スクープ」といった一面はあるものの、日米関係当局(外交、防衛、財務等)のハイレベル(=政治レベル)で、まずは「2019年度予算」や「2019年以降の予算」に「調査費」等を計上することを念頭においた日米共同開発構想の公式的な検討や来年度の予算編成に組み込むことの合意等のコンセンサスが醸成されている動きや国内外の情勢(国内政局、国内政治情勢、東アジア情勢、国際情勢等)を見計らいなされた関係者による「リーク」情報に基づいているものと窺うことが可能であろう。
 
 当該記事の内容やスタイルからも時期やタイミングを見計らった、何らかの意図をもったリークに基づく報道であると考えられる。

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