【Tの分析】今回の2回目の米朝首脳会談に関する一考察

2019/03/11 09:17
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2019年2月27日から28日にかけて、2日間、ハノイ(ベトナム)で行われていた2回目となる米朝首脳会談やベトナムとの首脳会談(グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長兼国家主席との会談)等の公式行事への出席等のベトナム訪問の日程を終え帰国の途についた金正恩朝鮮労働党書記長は、3月5日未明に平壌(北朝鮮)に到着した。
一時、一部で金正恩朝鮮労働党書記長はジョンハノイ(ベトナム)から北朝鮮への帰途の途中、北京(中国)に立ち寄って習近平中国国家主席と会談するとの情報や観測が流れていた。だが現時点で金正恩朝鮮労働党委員長が北朝鮮への帰途の途中で習金平中国国家主席や他の中国要人・中国高官との会談を行ったといった様子は確認できず、まっすぐに帰国したようである。
なお、報道されているように、北朝鮮の李吉成副外相が訪中し、2019年2月28日に王毅中国国務委員兼外相院と会談している。この北朝鮮の李吉成副外相の訪中と王毅中国国務委員兼外相院との会談は、ハノイ(ベトナム)での米朝首脳会談の結果を北朝鮮が中国へ知らせるために以前より決まっていたようである。結果、米朝首脳会談の不調を中国に知らせる会談となった。
北朝鮮では労働新聞は2019年3月1日に「金正恩委員長はトランプ米大統領に謝意を表し、新たな体面を約束した」、朝鮮中央テレビは2019年3月1日に「金正恩委員長はトランプ米大統領が会談の成功のために努力したことに謝意を表し、新たな体面を約束した」との報道がなされ、今回の米朝首脳会談が合意に至らず不調に終わったことについては報道されておらず、現時点(3月5日)でも不調に終わった会談の詳細に関する目立った報道は認められていないようである。

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