【インテリジェンスY】「NAFTA(北米自由貿易協定)」問題

2017/02/24 08:40
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はじめに

2017年2月21日、米国務省は「ティラーソン米国務長官」と「ケリー国土安全保障長官」がメキシコを訪問することを明らかにした。
2月22〜23日の日程で、「ティラーソン米国務長官」と「ケリー国土安全保障長官」はメキシコを訪問し、「ペニャニエト大統領(墨)」と会談を行う予定だ。
今回のティラーソン米国務長官とケリー国土安全保障長官のメキシコ訪問、ペニャニエト大統領(墨)との会談で、いわゆる「米墨国境の壁」問題、「NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉、あるいは撤退」問題をはじめとする米墨間の諸問題について話し合われるものと思われる。

2017年1月26日、ホワイトハウス(米・ワシントンDC)で「ビデガライ外相(墨)」は、「クシュナー上級顧問(米)や「バノン首席戦略官・上級顧問(米))と「ペニャニエト大統領(墨)の訪米日程と首脳会談の打ち合わせ」を行っていた時(日程はこの時点で予定されていた)、トランプ大統領の「米墨国境の壁の費用はメキシコが負担すべき」といった内容のツイートがなされたという報告を受けた。
その時、「ペニャニエト大統領(墨)の訪米と米墨首脳会談」の中止が決まった。

今回のティラーソン米国務長官とケリー国土安全保障長官のメキシコ訪問での最も重要な「議題」は、「ペニャニエト大統領(墨)の訪米と米墨首脳会談」の日程になるものと思われる。

「米墨国境の壁」問題とともに注目されている「NAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉、あるいは撤退」問題であるが、一般には「トランプ氏の大統領選挙での主張、そして公約」といったイメージが強いように思われる。
だが、トランプ米大統領以外にも多くの政治家がこれまで様々な「NAFTA問題」を議論してきた。

例えば、オバマ米大統領が臨んだ二回の大統領選挙、特にヒラリークリントン女史と争った米民主党の米大統領選挙候補指名選挙では、オバマ氏はヒラリー女史に対して「クリントン大統領が発足させたNAFTA(ブッシュ大統領の時に仮調印されている)によって100万人の雇用が失われた」と激しく非難している。

特に「NAFTA」と「雇用」の問題は、大統領選挙や中間選挙の度に「政治争点の一つ」になっており、トランプ米大統領が特別というわけではない。
ある意味、米国の大きな選挙では「定番」といっていいほど、よく出てくる「争点」の一つなのだ。

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