「太鼓の達人」と言うゲームがあるようです。私はこのゲームを実際にやったことはないのですが、テレビなどを見ていると皆さん上手なバチさばきでみごとにリズムを叩いて高得点を弾き出しています。見ているだけで「すごいなあ」なのですが、じつは東京市場はもっと高度で「すごい」ことを知らぬ間にやっていると思っています。 太鼓の達人は曲にあわせて確かに早く細かいリズム、休符などを織り混ぜてですから慣れるまでは大変でしょう(慣れれば案外できるかも)。 ところが(笑)。東京市場の場合は、いわばリズムが坩堝(るつぼ)です。まず9:00〜11:30の前場と12:30〜15:00後場という現物市場の流れ、リズムがあります。そして、先物は9:00〜15:15のいわば昼休みなしのぶっ続けの東京タイムがあり、今度はなぜか1時間15分の3時のおやつ休憩?があり、16:30から始まり翌日の午前3時に終わるナイトセッションがあります。 このいわば従来からの前場と後場の短い周期と、中途半端に休んだような休まないような変則的な刻みの先物といういわば長周期の波動が同居しているわけです。また、FX!は厳密に言えば24時間トレードですし、また「前夜のシカゴが高く帰ってきました、安く帰ってきました」に縛られがちなシカゴのNikkei225F(グローベックス)も24時間トレードのはずです。 この複雑なリズムの重なり方は、例えば洋楽ならドラムスがあるじゃないかと思えますが、ゆっくり進むリズムと早いリズム、例えば優雅なワルツと激しいロックのリズムを同時に叩け、これはまずないでしょう。ドラムスはご存じのように右手右足左手左足はそれぞれ、タンタタタン、タターンタンタン、といった具合で、脳みそからどんな指令が出ているのかと思うほどです。 ところが、東京市場はこのワルツとロックの、時には浪花節、浪曲までまさに玉石混淆のリズムが好むと好まざるとに関わらず共存です。 さらにはここで踊る(戦う)投資家は、長期投資派から短期売買派、最近では1秒のなん分の1のスピードでの超高速売買派などがこれまた共存しているわけですから、そもそもがそれぞれの主張を譲らなければ甚だ厄介なことになってくるのは自明の理でしょう。 クラシックしか音楽と認めません派からロックこそ音楽と首を前後に振り回す派が同時に共存する世界です。 「私は長期的には強気だが目先は…」とは、しばしばテレビ株番組で聞く専門家の声ですが、言い訳や言い逃れに聞こえるときと、確かにそういう風に言うしかないわなあ、と思うときもあります。 こうして、基本的には不協和音とリズム音痴の音楽をこれでもかこれでもかと、こちら側の投資家側は毎日毎日聴かされているわけです。 ですので、私の分析はそんな投資家の抑圧されたような心理状態は、おそらく「心地よさ」そのものを求めるはずだろうと思ってきました。 現物市場には現物市場のリズムがあり、先物にも先物の変則的な長周期の波動がある。さらにはFX!やグローベックスのように叩き続けているリズムがあるわけです。 そのそれぞれのリズムの最大公約数や最小公倍数のようなものが割り出せたら、もう少しこの分かりにくいマーケットの世界も目に見えるようになるではないか!!〜これが独自解析、独自シグナルの原点です。 不思議に思える今回の急落も、そんなクラシック派もロック派も、もう我慢ならん!ええい、とある一点で限界に達したわけです。 物理の世界でも、0℃の水が水のままでいられる状態から、コツンと叩いた瞬間に氷になります。また、液体によってその沸点にも差があります。 マーケットも人間が参加している以上は、そうした自然界の摂理からは逃れられないと思っています。 さて、昨晩もアホのように(笑)下値模索となりました。値動きは結局<O:14050 H:14070 L:13680 C:13930>と、あっさりと14000円を割り込んでいます。独自解析では既述のように、小指の先が崖に引っ掛かっての<小さい踏み上げのチャンス>を買い方派は残党組も含めて手に入れています。大チャンスカードを逃したのがつくづく残念ですが、こうして一応は踏み上げのチケットは(特急ではないものの)手にしていますから、その列車に乗り遅れないようにマーケットには目を醒まして気合いを入れてほしいものです。入れ直してほしいものです。 シグナルです。最新の<事前戦略、本来あるべき基本的投資マインド→スタンス、醍醐味、極意>です。さっそく見てみましょうか。 《225F》28日の東京タイムstrategy J-GATE(超短期波動) 買い レベル10☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ MAX!! ※安く引けてもよいよとあれほど言いましたが(笑)、午前3時には13930と安値の13680から200円以上も戻ってしまいました。もちろん裁量の世界なら14000を割れたなら13750はオプションの行使価格帯でもありワンクッションが入ることは予想されますからこの辺りに狙いをつけていたファイターも多く居たことでしょう。また16000の高値からこの安値の13680でおよそ14〜15%のスピード調整が行われました。いつまで怖がりますか?でもあります。怖がりっこ競争でもあるまいし、「ぼくのほうが怖かったもん」「私のほうがもっと怖かったもん」をやっているのでしょうか。呆れてしまいます。 シグナルは、MAX!!が出ましたから今朝の寄り付きは大きめで買いポジの追撃買いになります。14000円に近づけばあの70円利幅以上の達成ですから利食い入りとしますが、ボケボケで安いままなら追撃で買いポジのコストの平準化につとめます。スパン証拠金もぼったくりのように(笑)上がっていますから、長期戦はいずれにしても避けたいところです。サクッといきます。 SWING(短中期波動) 買い レベル10☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆with黄信号 ※こちらも強い買いシグナルですが、これは「脱け殻」と見ます。売りへの変化をじっと待つか、あるいは日ばかり・スカルピングでクイックトレードに徹することでしょう。 バトルポイント 14700 14310 13920 13893←コア 13830 13440 13050 ハイパーな展開なら 15330 14700 14070 13920 13290 12660 《OPTION/e-Warrant》 callもの買い意識 レベル3☆☆☆ 16000call07月、<O:90 H:100 L:65 C:100> 15000call07月、<O:275 H:285 L:200 C:275>※ショッキングにも14000割れでしたが逆にcallは値上がり。この辺がポイントです。見えにくいほうがbullに動きました。注目です!! ※好評のマーケット参戦時場味測定指標の<マーケット珍味度判定>もポジティブ視線でこれは安定です。<珍味!!/意外に美味/食えるかも/買えるかも!?/レベル4☆☆☆☆>です。 〜〜気になったNEWS〜 ニュース本文 マーケットは依然不安定、押し目買い控える海外の長期投資家 [2013/05/27 16:34] 〓記事の写真 [東京 27日 ロイター] - マーケットは依然不安定だ。日経平均は1万4000円付近、ドル/円は101円付近で下げ渋っているが、個人投資家からのドル売りや、海外勢からの日本株売りが出れば、再び株安・円高が連鎖的に進む可能性があるとみられている。 日本の景気回復やデフレ脱却への期待は根強いものの、高いボラティリティを嫌い海外の長期投資家が買いを控えているという。 <高いボラ嫌う海外長期投資家> 連日1000円以上の振れをみせていた日経平均<.N225>は週明けの市場でも一時、500円を超える下落となったが、1万4000円付近では下げ渋り、上値は重いものの徐々に下げ幅を縮小させる動きも見せた。急落直前の23日高値から12%程度の下落であり、昨年11月半ばからの上昇率84%に対して調整幅としてはまだ小さいが、この3日間、日経平均は乱高下するなかでも、1万4000円付近に来るといったん下落が止まる傾向を見せている。 ただ、きょうは米国と英国の市場が休場。海外勢の動きは鈍く、1万4000円を再スタートの起点として押し目買いを入れてくるかはまだ見えない。市場では「海外勢の売りはそれほど出てないが、海外長期投資家の買いの手が引いている。相場が落ち着けば1万4000円付近で押し目買いを入れてくる可能性もあるが、これだけボラティリティが高いといったん様子見にならざるを得ないようだ」(大手証券トレーダー)との声も出ている。 日経ボラティリティ指数<.JNIV>は23日の43ポイントからやや下がったとはいえ、38ポイント付近と依然、欧州債務懸念でリスクオフが進んだ昨年10月以来の高水準となっている。「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数<.VIX>は13ポイント台と低く、市場心理全体がリスクオフに傾いているわけではないが、高いボラを嫌う海外長期投資家の日本株への投資は「小休止」となる可能性がある。昨年11月半ばから日本株を買い越してきたヘッジファンドなど短期筋の利益確定売りはおさまりつつあるものの、国内の個人投資家などは低位株の押し目買い中心で、相場全体を押し戻すパワーは乏しい。 <個人投資家からのドル売りに警戒> ドル/円も101円付近が堅くなっているが、もう一段、下落する可能性は残っているという。 米商品先物取引委員会(CFTC)が24日発表したIMM通貨先物の取組によると、5月21日までの週の円ショートポジションは9万5186枚と昨年12月11日の9万4401枚を抜き、「安倍相場」のなかで最大を記録した。2日後の23日に日本株が急落し、ドル/円は103円半ばから前週末には100円後半まで下落したため、投機筋の円ショートポジションはだいぶ巻き戻されたとみられている。 しかし、個人投資家のドルロング・円ショートポジションはかなり厳しい状態にあるとの指摘が出ており、個人投資家の投げが円高を加速させる可能性があるという。「ドル/円が下がったところで逆張りに動いたため、ポジションが膨らんでいる。評価損も出ており、このまま下落すれば、投げさせられるおそれもある。大台割れがあるとはみていないが、100円30、40銭までの下落はありそうだ」とFXプライム取締役の上田眞理人氏は話す。日本株とドル/円は連動性を高めており、いったん円高が進めば、株安とスパイラル的な動きをみせるおそれがある。 <歴史的な上昇なら調整も歴史的か> ただ、日本株に関しては、経済のファンダメンタルズや企業業績が変わったわけではないとして、長期では海外投資家の日本株買いが期待できるとの見方も多い。米緩和の早期縮小観測が、流動性縮小への警戒感を高め、過熱感の強かった日本株の急落につながったが、米緩和縮小はドル高/円安要因であり日本株にはプラスだ。米国の景気・雇用拡大による米緩和の縮小であれば、米需要拡大を示すポジティブ材料とも受け取れる。 ゴールドマン・サックス証券は24日リポートで、米国長期債利回りとTOPIXが今も正の相関を示していると指摘。さらにデフレ脱却兆候の高まりは日本企業の収益に好材料であり、日本の長期金利上昇もマクロ経済のファンダメンタルズに完全に合致するとした。日本株はスピード調整で、1─3カ月のレンジ取引が予想されるが、中期の強気スタンスは不変との見方を示している。 東証の投資主体別売買状況によると、外国人投資家は「安倍相場」が始まった昨年11月第2週から5月第3週までに約9兆8800億円買い越している。急上昇後の急落で、様子見気分が広がっているが、2003年から07年まで続いた小泉政権下での強気相場では、海外勢は約37兆円買い越しており、余力がなくなったとはいえない。 三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏は「移動平均線からのかい離などをみると1953年以来、戦後2度目となる過熱感があった。歴史的な上昇に対し、歴史的な調整が起きているということだろう」と指摘。そのうえで「日本株をここ10─20年手がけていなかった海外勢が参戦してきている。彼らの買いはまだ続く可能性が大きい。これだけの急落があると高値を回復するのに通常、3カ月から半年はかかるが、今回はもう少し短くなりそうだ」と話している。
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「太鼓の達人」と言うゲームがあるようです。私はこのゲームを実際にやったことはないのですが、テレビなどを見ていると皆さん上手なバチさばきでみごとにリズムを叩いて高得点を弾き出しています。見ているだけで「すごいなあ」なのですが、じつは東京市場はもっと高度で「すごい」ことを知らぬ間にやっていると思っています。
太鼓の達人は曲にあわせて確かに早く細かいリズム、休符などを織り混ぜてですから慣れるまでは大変でしょう(慣れれば案外できるかも)。
ところが(笑)。東京市場の場合は、いわばリズムが坩堝(るつぼ)です。まず9:00〜11:30の前場と12:30〜15:00後場という現物市場の流れ、リズムがあります。そして、先物は9:00〜15:15のいわば昼休みなしのぶっ続けの東京タイムがあり、今度はなぜか1時間15分の3時のおやつ休憩?があり、16:30から始まり翌日の午前3時に終わるナイトセッションがあります。
このいわば従来からの前場と後場の短い周期と、中途半端に休んだような休まないような変則的な刻みの先物といういわば長周期の波動が同居しているわけです。また、FX!は厳密に言えば24時間トレードですし、また「前夜のシカゴが高く帰ってきました、安く帰ってきました」に縛られがちなシカゴのNikkei225F(グローベックス)も24時間トレードのはずです。
この複雑なリズムの重なり方は、例えば洋楽ならドラムスがあるじゃないかと思えますが、ゆっくり進むリズムと早いリズム、例えば優雅なワルツと激しいロックのリズムを同時に叩け、これはまずないでしょう。ドラムスはご存じのように右手右足左手左足はそれぞれ、タンタタタン、タターンタンタン、といった具合で、脳みそからどんな指令が出ているのかと思うほどです。
ところが、東京市場はこのワルツとロックの、時には浪花節、浪曲までまさに玉石混淆のリズムが好むと好まざるとに関わらず共存です。
さらにはここで踊る(戦う)投資家は、長期投資派から短期売買派、最近では1秒のなん分の1のスピードでの超高速売買派などがこれまた共存しているわけですから、そもそもがそれぞれの主張を譲らなければ甚だ厄介なことになってくるのは自明の理でしょう。
クラシックしか音楽と認めません派からロックこそ音楽と首を前後に振り回す派が同時に共存する世界です。
「私は長期的には強気だが目先は…」とは、しばしばテレビ株番組で聞く専門家の声ですが、言い訳や言い逃れに聞こえるときと、確かにそういう風に言うしかないわなあ、と思うときもあります。
こうして、基本的には不協和音とリズム音痴の音楽をこれでもかこれでもかと、こちら側の投資家側は毎日毎日聴かされているわけです。
ですので、私の分析はそんな投資家の抑圧されたような心理状態は、おそらく「心地よさ」そのものを求めるはずだろうと思ってきました。
現物市場には現物市場のリズムがあり、先物にも先物の変則的な長周期の波動がある。さらにはFX!やグローベックスのように叩き続けているリズムがあるわけです。
そのそれぞれのリズムの最大公約数や最小公倍数のようなものが割り出せたら、もう少しこの分かりにくいマーケットの世界も目に見えるようになるではないか!!〜これが独自解析、独自シグナルの原点です。
不思議に思える今回の急落も、そんなクラシック派もロック派も、もう我慢ならん!ええい、とある一点で限界に達したわけです。
物理の世界でも、0℃の水が水のままでいられる状態から、コツンと叩いた瞬間に氷になります。また、液体によってその沸点にも差があります。
マーケットも人間が参加している以上は、そうした自然界の摂理からは逃れられないと思っています。
さて、昨晩もアホのように(笑)下値模索となりました。値動きは結局<O:14050 H:14070 L:13680 C:13930>と、あっさりと14000円を割り込んでいます。独自解析では既述のように、小指の先が崖に引っ掛かっての<小さい踏み上げのチャンス>を買い方派は残党組も含めて手に入れています。大チャンスカードを逃したのがつくづく残念ですが、こうして一応は踏み上げのチケットは(特急ではないものの)手にしていますから、その列車に乗り遅れないようにマーケットには目を醒まして気合いを入れてほしいものです。入れ直してほしいものです。
シグナルです。最新の<事前戦略、本来あるべき基本的投資マインド→スタンス、醍醐味、極意>です。さっそく見てみましょうか。
《225F》28日の東京タイムstrategy
J-GATE(超短期波動)
買い
レベル10☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
MAX!!
※安く引けてもよいよとあれほど言いましたが(笑)、午前3時には13930と安値の13680から200円以上も戻ってしまいました。もちろん裁量の世界なら14000を割れたなら13750はオプションの行使価格帯でもありワンクッションが入ることは予想されますからこの辺りに狙いをつけていたファイターも多く居たことでしょう。また16000の高値からこの安値の13680でおよそ14〜15%のスピード調整が行われました。いつまで怖がりますか?でもあります。怖がりっこ競争でもあるまいし、「ぼくのほうが怖かったもん」「私のほうがもっと怖かったもん」をやっているのでしょうか。呆れてしまいます。
シグナルは、MAX!!が出ましたから今朝の寄り付きは大きめで買いポジの追撃買いになります。14000円に近づけばあの70円利幅以上の達成ですから利食い入りとしますが、ボケボケで安いままなら追撃で買いポジのコストの平準化につとめます。スパン証拠金もぼったくりのように(笑)上がっていますから、長期戦はいずれにしても避けたいところです。サクッといきます。
SWING(短中期波動)
買い
レベル10☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆with黄信号
※こちらも強い買いシグナルですが、これは「脱け殻」と見ます。売りへの変化をじっと待つか、あるいは日ばかり・スカルピングでクイックトレードに徹することでしょう。
バトルポイント
14700
14310
13920
13893←コア
13830
13440
13050
ハイパーな展開なら
15330
14700
14070
13920
13290
12660
《OPTION/e-Warrant》
callもの買い意識
レベル3☆☆☆
16000call07月、<O:90 H:100 L:65 C:100>
15000call07月、<O:275 H:285 L:200 C:275>※ショッキングにも14000割れでしたが逆にcallは値上がり。この辺がポイントです。見えにくいほうがbullに動きました。注目です!!
※好評のマーケット参戦時場味測定指標の<マーケット珍味度判定>もポジティブ視線でこれは安定です。<珍味!!/意外に美味/食えるかも/買えるかも!?/レベル4☆☆☆☆>です。
〜〜気になったNEWS〜
ニュース本文
マーケットは依然不安定、押し目買い控える海外の長期投資家
[2013/05/27 16:34]
〓記事の写真
[東京 27日 ロイター] - マーケットは依然不安定だ。日経平均は1万4000円付近、ドル/円は101円付近で下げ渋っているが、個人投資家からのドル売りや、海外勢からの日本株売りが出れば、再び株安・円高が連鎖的に進む可能性があるとみられている。
日本の景気回復やデフレ脱却への期待は根強いものの、高いボラティリティを嫌い海外の長期投資家が買いを控えているという。
<高いボラ嫌う海外長期投資家>
連日1000円以上の振れをみせていた日経平均<.N225>は週明けの市場でも一時、500円を超える下落となったが、1万4000円付近では下げ渋り、上値は重いものの徐々に下げ幅を縮小させる動きも見せた。急落直前の23日高値から12%程度の下落であり、昨年11月半ばからの上昇率84%に対して調整幅としてはまだ小さいが、この3日間、日経平均は乱高下するなかでも、1万4000円付近に来るといったん下落が止まる傾向を見せている。
ただ、きょうは米国と英国の市場が休場。海外勢の動きは鈍く、1万4000円を再スタートの起点として押し目買いを入れてくるかはまだ見えない。市場では「海外勢の売りはそれほど出てないが、海外長期投資家の買いの手が引いている。相場が落ち着けば1万4000円付近で押し目買いを入れてくる可能性もあるが、これだけボラティリティが高いといったん様子見にならざるを得ないようだ」(大手証券トレーダー)との声も出ている。
日経ボラティリティ指数<.JNIV>は23日の43ポイントからやや下がったとはいえ、38ポイント付近と依然、欧州債務懸念でリスクオフが進んだ昨年10月以来の高水準となっている。「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数<.VIX>は13ポイント台と低く、市場心理全体がリスクオフに傾いているわけではないが、高いボラを嫌う海外長期投資家の日本株への投資は「小休止」となる可能性がある。昨年11月半ばから日本株を買い越してきたヘッジファンドなど短期筋の利益確定売りはおさまりつつあるものの、国内の個人投資家などは低位株の押し目買い中心で、相場全体を押し戻すパワーは乏しい。
<個人投資家からのドル売りに警戒>
ドル/円も101円付近が堅くなっているが、もう一段、下落する可能性は残っているという。
米商品先物取引委員会(CFTC)が24日発表したIMM通貨先物の取組によると、5月21日までの週の円ショートポジションは9万5186枚と昨年12月11日の9万4401枚を抜き、「安倍相場」のなかで最大を記録した。2日後の23日に日本株が急落し、ドル/円は103円半ばから前週末には100円後半まで下落したため、投機筋の円ショートポジションはだいぶ巻き戻されたとみられている。
しかし、個人投資家のドルロング・円ショートポジションはかなり厳しい状態にあるとの指摘が出ており、個人投資家の投げが円高を加速させる可能性があるという。「ドル/円が下がったところで逆張りに動いたため、ポジションが膨らんでいる。評価損も出ており、このまま下落すれば、投げさせられるおそれもある。大台割れがあるとはみていないが、100円30、40銭までの下落はありそうだ」とFXプライム取締役の上田眞理人氏は話す。日本株とドル/円は連動性を高めており、いったん円高が進めば、株安とスパイラル的な動きをみせるおそれがある。
<歴史的な上昇なら調整も歴史的か>
ただ、日本株に関しては、経済のファンダメンタルズや企業業績が変わったわけではないとして、長期では海外投資家の日本株買いが期待できるとの見方も多い。米緩和の早期縮小観測が、流動性縮小への警戒感を高め、過熱感の強かった日本株の急落につながったが、米緩和縮小はドル高/円安要因であり日本株にはプラスだ。米国の景気・雇用拡大による米緩和の縮小であれば、米需要拡大を示すポジティブ材料とも受け取れる。
ゴールドマン・サックス証券は24日リポートで、米国長期債利回りとTOPIXが今も正の相関を示していると指摘。さらにデフレ脱却兆候の高まりは日本企業の収益に好材料であり、日本の長期金利上昇もマクロ経済のファンダメンタルズに完全に合致するとした。日本株はスピード調整で、1─3カ月のレンジ取引が予想されるが、中期の強気スタンスは不変との見方を示している。
東証の投資主体別売買状況によると、外国人投資家は「安倍相場」が始まった昨年11月第2週から5月第3週までに約9兆8800億円買い越している。急上昇後の急落で、様子見気分が広がっているが、2003年から07年まで続いた小泉政権下での強気相場では、海外勢は約37兆円買い越しており、余力がなくなったとはいえない。
三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏は「移動平均線からのかい離などをみると1953年以来、戦後2度目となる過熱感があった。歴史的な上昇に対し、歴史的な調整が起きているということだろう」と指摘。そのうえで「日本株をここ10─20年手がけていなかった海外勢が参戦してきている。彼らの買いはまだ続く可能性が大きい。これだけの急落があると高値を回復するのに通常、3カ月から半年はかかるが、今回はもう少し短くなりそうだ」と話している。