【インテリジェンス・J】安倍政権と「アベノミクス解散」に関する一考察

2014/12/09 02:14
74056e2038c9

はじめに

 2014年11月21日、安倍首相は衆議院を解散した。そして、同日に開かれた臨時閣議で、衆議院選挙を12月2日告示、12月14日投開票と決定した。同日、安倍首相は記者会見において、今回の解散を「アベノミクス解散」と名付け、「アベノミクスを前にすすめるのか、止めてしまうのか」を問う解散総選挙と位置付けた。
 
 安倍首相による衆議院の解散によって、2014年11月21日に第187回国会(臨時会=臨時国会)は閉幕した。第187回国会は、2014年9月29日の召集、2014年11月21日の解散、会期は54日間だった。今回の臨時国会で、安倍政権は内閣提出法案として33本(2本が継続審議となっていたもの)の法案を国会に提出、そのうち23本の法案が成立。約7割の成立率だった。「まち・ひと・しごと創生法」、「改正拉致被害者支援法」、マネーロンダリング対策や対テロ関連の法案等は成立。だが、安倍政権が力を入れていた法案、「女性活躍推進法案」、「東京五輪・パラリンピック特別措置法案」、「IR推進法案(カジノ法案)」、「労働者派遣法改正案」、「風俗営業法改正案」等を成立させることはできなかった。

この記事は会員限定です。サイトにログインが必要となります。

「インテリジェンス」の最新記事

アクセスランキング